そのための覚書
仕事/音楽/片思い/美容
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はやく君を思い出したいから付き合ってくれ

自信が無いマンのことを、どうか好きになってほしい。

大好きな君のことを考えていたら、文章を書きとめたくなった。

いつか、君と一緒に生きながら、君と生きていないこの時間を思い出したい。

そのための覚書。

赤ちゃんが初めて立つみたいに、自分にも初めて立ち上がった時があった。

 

「リアルタイム」「りあたい」「real」――いろんな呼び方があった。まだパカパカ開くケータイだった。ケータイ小説(透明の装丁が可愛かった)が流行っていた。それぞれの中学の目立つ子同士がつながりはじめて、じわじわ世界が広がっていった。思い返すと、「あ〜〜〜!」とか「テストだるー」とか、そういう言葉ばかりつぶやいていた。言葉を発散することは気持ち良いと、そのころに知った。

 

誰かが見ていなくても気持ちいい。さらに望んで見てくれているなら、この上なく最高。

誰に教わったわけでもないのに、「触れたら気持ちいいところだった」、そういうもの。
 

大学入学の時期にはmixiを使っていた。たしか、「友達の紹介」みたいなことを書く欄があった気がする。それで、「〇〇はめっちゃおもしろいw でも意地っ張りなところもあって♡大好きなともだち!」みたいなことを書きあって。それの幸福感ったら無かった。

こちらを向いてもらえたら嬉しい。褒められたら嬉しい。言葉にされたら嬉しい。承認されたら嬉しい。あれには「ヒトの承認欲求に触れやすくなる機能」がついていたなあ。

 

ログインしようとしてみたけど、パスワードも、当時使っていたアドレスも分かりそうで分からなかった。毎日ログインして、あしあとを確かめていたのに、別の人に代わってしまったわけじゃないのに。

 

いろいろな時間を経て、いま、言葉とヒトに向き合う仕事に就いた。

まだまだ言葉を発散し続けて、気持ちいいなあって思うけれど、使わなくなったmixiみたいにどこかに埋もれるんだろうなあ。

 

でも、いま気持ちいいから良いんだー。

頭の中の言葉を書きつけることは気持ちいい。

分析すると安心するし、行動の理由になる指針を確立しやすくなる気がする。

 

承認欲求を自分で満たせる女になるための第一歩として、ブログをはじめた夜。

大好きなひとに何て言われるか想像しながら美容院に行った夜。

大好きなひとがインフルエンザになったと連絡してきた夜。

 

――「ごめん、大事件w」「インフルなっちゃった」「明日の仕事で、ちょっと頼まれてくれる?」

 

任せんかい。

それだけで、明日の仕事を頑張る理由ができた。

 

私に連絡してきたのは、私が君の同僚で、デスクが隣で、同い年だからってだけ。

でも、「頼まれた」ということが私を満たしていく。

 

並べた御託は一斉に吹っ飛ぶ。

明日の仕事も頑張れる。

 

はやくインフルエンザ、治してよね。

「髪いいじゃん」って言ってよね。

そろそろ彼女にしてよね。

 

話が合う、仲良しな同級生コンビは、もう十分だ。

使わなくなったmixiを思い出したみたいに、そういやあ平成30年のはじまり頃は片思いをしてたなあって、数年後にじんわり思い出したい。

 

はやく君を思い出したいから付き合ってくれ!お願い!

 

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